やさしさを教える2

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                                2014年2月

散歩を終えたコロは、
1階の廊下の突き当たりで台車を降りると、
あとは<こっちのもの!>とでも言うかのように階段を駆け上がる。

ミロの死後、
一匹になったコロは、台車から飛び降りると、
私が台車をたたんでいる僅かな時間も待ちきれず、
一気に2階までの階段を上がり、玄関ドアの前で待っている。

あとから上がって来る私に、早くドアを開けて!と言わんばかり。
台車に乗り、マンションの敷地を移動するコロは、
台車にじっとしているのは相当なストレスのようだ。

ミロと一緒に台車に乗っていた時よりも、
一匹になってからの方が我慢している風に見える。

けれど、勝手気ままに振る舞っていたようなコロだったが、
しばらくするうちに、ある事をするようになる。

それは、散歩から帰り、台車を飛び降り、
階段をあっと言う間に駆け上がって行ったコロが、
1階と2階の階段の間の<踊り場>で、
何かを思い出したかのように<向き>を変え、
こっちを向いて立ち止まる。

私が台車をたたみ、持ち上げ、上がって来るのを確認して
ようやく、2階のポーチの所へ走る。

ミロは台車から降りる時も、<いいよ!>のかけ声を聞いて降りる。
階段を上る時も、待ちきれずに先にあがったとしても
途中の<踊り場>で待っている。

重い台車を持ち上げ、<ヨイショ!>のかけ声と共に階段をあがる私を
踊り場で待ち、<大丈夫?>と心配するように待っている。

そして、踊り場でまた<いい?><先に行ってもいい?>と確認する。
狭い踊り場なので、<ミロ、先に行って!>を聞いて、上がる。

犬の心理はわからない。
散歩から帰ると、我先に家の中に入りたいらしい。
まるで競争するかのごとく、自分が先に家に入りたい。

階段の下で、重い台車を折りたたみ、ヨイショのかけ声と共に
持ち上げる私を無視しないで、踊り場で待つようになんて、
ミロに教えた覚えは無いし、
ましてや、狭い踊り場でミロに待たれるのも面倒だった。

重い台車を持ち上げ、さらには階段をのぼるのは大変だった。
ミロはそんな私の様子を見て、心配したのだろうか・・・?

そんなミロを真似たのか、
ミロがお母さんは大変なんだから、
自分だけサッサとドアの前まで行くのはダメだよ・・・とか、
教えたのか?

いつの間にか、コロも踊り場で私があがってくるのを待っている。
時には、一旦2階まで上がって行ったのにも拘わらず、
わざわざ踊り場まで戻って来る。

大変なお母さんを無視して、自分だけサッサと2階へあがるなんて
可哀想だよ・・・、とかミロは教えたのか。

ミロもコロも何も話してはくれない。
人間がえらいとか、犬だからわからないとか、
犬がそんな事出来るわけがないとか、話してはくれない。

保護されて、我が家へやって来たコロ。

当初、インターホンが鳴ると、けたたましく吠えていたのも、
ミロが、<吠えなくてもいいんだよ~>と教えてくれ、
散歩の時も、すれ違いのよその犬にもいちいち吠えていたのを、
恐らく<みんな友達>と、教えた。

そして、ミロは真っ先に
台車に乗ったら、<吠えない>ことを教えた。
このマンションで生きて行く為に、一番に守ること。

先住犬が後輩犬に教えるのは知っていた。
だけど、ミロは<思いやり>とか<やさしさ>まで教えていた。

私みたいに、ギャーギャー言ってもにいちゃんには伝わらない母親
なんかより、静かに穏やかに自然に教えて旅立ったミロ。

やさしさを教えたミロ。

この記事へのコメント

koko
2018年02月10日 00:28
ミロちゃん偉いね~(*^▽^*)
比べる分けじゃないけど ビシェットを見てるとミロちゃんみたいな賢さは見当たらない
優しさは同じで やっぱりラブだな~って思うけど(笑)
ただミロビシェは先住犬としてはぴったりだったね
そういう意味ではミロ母さんも私もラッキーだった!

台車に乗るコロミロコンビ可愛いなぁ(=^・^=)
小さなスペースにきちんとお座りしている
本当にビシェットの毛色とそっくりだわ~
イエローラブも 白っぽかったりイエローが強かったり色々だけど 二匹は本当に似てる
隣にコロちゃん写ってなかったらビシェットの写真だと思っちゃうな
ミロちゃん コロに沢山のことを教えて本当にお利口さんでした!
二重丸だね(*‘∀‘)
ミロ母
2018年02月11日 09:25
kokoさんへ
<負けるが勝ち>とか言う言葉はラブの為に
あるような気がしますね。
<争い事を好まない>とも。
ヴィシェットのように、後から後から後輩犬が
やって来て、序列がどんどん下がって行っても平気!
ほんとにエライ!
新米犬が入る度に、自分の地位を譲るヴィシェット。
だから争いが起きないし、
かといって何もしないのではなく、けんかの仲裁もする。
人間もラブのようだと、国と国の争いがなくなるのにね。
koko家もヴィシェットがいて、
kokoさんも安心していられる。当たり前だと思っても
これが出来ないラブもいるんだよ~。
最初、kokoさんのブログのヴィシェットを主人に見せたら
しばらくミロだと思っていたんですよ。
一番、毛色が似ている。だから、kokoさんのブログを
のぞく事でミロがそこにいるような気になり、
癒されています。
毛色と性格、もちろん顔も。
ありがとう、ヴィシェット、kokoさん。

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